App Storeは2008年からスタートし現在はアプリ数約200万本、1ヶ月の利用者数は20億人を超え、2019年のApp Storeの売上は約56兆円にも登ったと言われています。
App Storeではアプリの売上に対し開発者から30%手数料を取っていますが、その手数料の高さから「Apple税」とも呼ばれています。
今年の夏頃、世界的人気ゲーム『フォートナイト』を開発するEpic Games側が30%の手数料についてあまりに高すぎるとのことで値下げ交渉していましたが、Apple側はそれを拒否。Epic Games側が抗議する形でApp Storeの規約で禁止されている直接決済方式を導入した直後、Appleが規約違反を理由に『フォートナイト』をApp Storeから削除し、アプリ削除処理を取り消すよう訴えましたが、願いは叶わず裁判へと発展しました。
Epic Gamesを始めとした大企業等でも同様にApple税について長年不満を抱いており、現在Appleに抗議する団体を作りキャンペーンを展開しています。
あれだけ売り上げているAmazonが手数料を払わずにApp Storeにアプリを置いていることに不信感を持つ人も多く存在し、EUでもこの現状を「独占禁止法違反の疑いあり」として調査を行っています。
11月Appleはこのゴタゴタ続きの中、2021年1月1日からアプリによる収益が過去1年間で100万ドル(約1億400万円)以下の開発者には手数料を15%とする方針を発表を行いました。その発表を受けEpic Gamesを始めとした「Apple税」に不満を持つ企業からは大きな反発の声が上がり、今後の動きが注目されています。
小規模な売上の開発者がもっと上を目指そうとした時に「Apple税」が重くのしかかり身動きしにくくなる可能性もでてきそうです。
用途ごとにアプリを分割したり、開発元の会社を分けてアプリを販売すれば抜け道ができてしまうのでは?と気になるところですが、手数料改定の詳細については年内に発表するとのことです。